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Pi の計算

古代から現代まで

George Beck,Michael Trott共著

なぜPiでもでも同じなのか

円をパイのように切って,各片をおおよそ長方形となるように並べ替えてみる.1片が薄くなればなるほど,長方形の左辺と右辺は垂直になり,上辺と底辺は平坦になる.実際の長方形を得るまで,この現象が続くと想像できる.

(ダブルクリックすると,画像がアニメーション化される.)

長方形の高さは,円の半径 に等しい.長方形の上辺と底辺は,すべて加えると円周となるような小さい円弧で構成されるので,長方形の上辺あるいは底辺の長さはである.また,この長方形は円と同じ面積を持つので,長さに高さを掛けるととなる.これを で割って2を掛けるととなる.

多角形の面積を使ってPiを近似する—アルキメデスの方法

Pi を挟む

半径 の円の面積はなので,半径1の円の面積はPi である.従って,Pi は内接する正 角形と,円に外接する正 角形の間の部分に挟まれている.PiPolygons[n]は,3つの図形を描画し,この部分に対応する不等式を出力する.

PiPolygons[5];

内接する多角形の面積を求める

内接する多角形を高さ,底辺個の三角形に分割する.ここでは角度である.

面積は .

円に外接する多角形の面積を求める

外接する多角形では,個の三角形がそれぞれ高さ1,底辺である.従って,面積はとなる.

以下は,内接および外接する正7角形の三角形である.

Pi のビエタの公式

内接および外接する正多角形を使って円の面積を計算することにより,Pi を近似する説明を続ける.ここで,1593年に作られた,Pi について派生される最古の厳密な結果であるビエタの公式を例に取る.

公式

ビエタの公式では,をネストされた平方根の無限積として表す.

近似の質

下のグラフで中央は,辺の正多角形の面積を計算するビエタの公式による近似である.上と下のグラフは,半径1の円に外接および内接する正n角形の面積に基づくPiの推定値を示している.

以下で2番目の列は,正多角形の辺の数を示し,3番目の列はPi への近接を示している.4番目の列は,Pi と無限積の部分積との差である.

なぜ真となるのか

ビエタの公式を導くためには,微積分および三角関数の結果をいくつか組み合る必要がある.ここでは,これらの結果を証明なしで示す.

極限を求める

が大きくなると,は異なる.

が小さくなると,はほとんど等しくなる.

これは数学的に極限として表される.

が固定された数であるなら,が大きくなるにつれては0に近付く.

従って,は1に近い.

ゆえに, に近い.

この極限は,より簡単に書き換えることができる.

三角関数の規則を適用する

以下の規則をSin[t]に適用し,何度も適用し続ける.

これらの積のそれぞれはと等しい.上述のように,このような積の最初と最後の項の積は, が無限に近付くに連れて に近付く.

限界を取って で除算すると,オイラーの公式が得られる.

を代入する.

別の三角関数の規則を適用する

後は,余弦が平方根にネストされていることを確かめるだけである.数学的に,これは帰納法で証明する.別の三角関数の規則を繰返し適用することにより,第5項の結果を例示する.

これは,最初のネストされた平方根の形式に簡約する.

級数によるPi の計算

古典的な和

これは1674年に発見されたライブニッツ(Leibniz)の級数である.

有限極限までの和により,Pi に対する近似が与えられる.以下はと最初の15の部分和との差である.

ゆっくりと収束する2つのエレガントな級数

以下の級数は1748年のオイラーのものである.

この級数は特に速くは収束しないので,Pi の計算には便利とはいえない.

同様の級数である.

以下の級数も収束が遅いため,Pi の多桁を計算するのに使うことはできない.

に基づく級数

歴史的にPの最初の数十桁の計算は,関数を含むさまざまな恒等式に基づく.以下は,1706年にMachinによって作成されたそのような恒等式である.

は以下のような級数表現を持つ.

この和はずっと速く収束する.

別の恒等式

レーマーは最後の級数のつもりで,1938年に次のような恒等式を使ってPi を計算した.

この和はずっとよく収束する.

モジュラー形式に基づく公式

1914年,Ramanujanはモジュラー恒等式に基づく以下のようなPi の公式を与えた.

級数の和は,超幾何関数で表すことができる.

この級数は,前のものよりも格段に速く収束するので,$MaxExtraPrecisionの値を増やす必要がある.

モジュラー形式に基づく別の公式

1989年に,ChudnovskyとG. V. Chudnovskyにより,モジュラー形式に基づく,別のPi の公式が提示された.

この和は前のものよりも格段に速く収束する.新しい項はそれぞれ,確度がおよそ14桁増加している.

反復的プロセスによるPi の計算

反復的公式

1989年,BorweinはPi を反復によって定義される列の限界として表した.

列の最初の項である.

以下の代数は,多項式の根である.

Pi への級数近似では,1項に付きおよそ決まった桁数が与えられる.反復公式における正しい桁数は,反復回数に対して二次的に増加する.

の量は,によって制限される.

向上した反復的公式

1996年,BaileyはPi の計算のための反復的公式を向上させた.ここでも結果はである.

この列の最初の項である.

以下多項式の根は代数となる.

最初の数回の反復で,列がどれほどPi に近付くかを示す.

によって制限される.

実装

使用法メッセージ

関数定義



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