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Documentation / Mathematica / Mathematicaブック / Mathematicaを使った高等数学 / 微積分学  /

3.5.8 定積分

積分関数

を積分する.

In[1]:= Integrate[x^2, {x, a, b}]

Out[1]=

多重積分 を求める.

In[2]:= Integrate[x^2 + y^2, {x, 0, a}, {y, 0, b}]

Out[2]=

この多重積分では,最初に yに関して積分が行われる.また,積分範囲は xに依存している.積分順序は Sum Tableで使われる順序と同じである.

In[3]:= Integrate[x^2 + y^2, {x, 0, a}, {y, 0, x}]

Out[3]=

簡単な定積分なら,まず不定積分を探し,見付かった不定形を必要な積分範囲で計算することで定積分が求まる.大多数の不定積分は標準的な数学関数で表せない.定積分なら,難解なものでも解けるものがある.

この不定積分は標準的な数学関数では求まらない.

In[4]:= Integrate[Cos[Sin[x]], x]

Out[4]=

同じ積分式の定積分はベッセル関数を 使って解ける.

In[5]:= Integrate[Cos[Sin[x]], {x, 0, 2Pi}]

Out[5]=

不定形でもこの積分を求めることは可能だが,定積分の方が素直に求まる.

In[6]:= Integrate[Log[x] Exp[-x^2], {x, 0, Infinity}]

Out[6]=

積分式に特殊関数があるからといって,その定積分が難解になるとは限らない.

In[7]:= Integrate[BesselK[0, x]^2, {x, 0, Infinity}]

Out[7]=

それでも,この積分には特殊関数が必要になる.

In[8]:= Integrate[BesselK[0, x] BesselJ[0, x], {x, 0, Infinity}]

Out[8]=

この被積分関数は簡単なものだが,その定積分はそうでない.

In[9]:= Integrate[Sin[x^2] Exp[-x], {x, 0, Infinity}]

Out[9]=

不定積分が見付かったとしても,単に見付かった不定積分の上限と下限における値の差を取っただけでは定積分の値は求まらないことが多い.積分の領域によっては特異点が存在することがあり,この手順ではそのような特徴を見逃すことがあるからである.

の不定積分を計算する.

In[10]:= Integrate[1/x^2, x]

Out[10]=

上限と下限における不定形の値を差し引く.

In[11]:= Limit[%, x->2] - Limit[%, x->-2]

Out[11]=

点に2重の極が存在するため真の定積分は発散してしまう.

In[12]:= Integrate[1/x^2, {x, -2, 2}]

Out[12]=

この例は微妙な問題を含んでいる.極はないが分岐がある.

In[13]:= Integrate[1/(1 + a Sin[x]), x]

Out[13]=

不定積分の式を使い範囲両端の差を取ると0になってしまう.

In[14]:= Limit[%, x -> 2Pi] - Limit[%, x -> 0]

Out[14]=

正式な定積分を計算する.答は に従属 する.

In[15]:= Integrate[1/(1 + a Sin[x]), {x, 0, 2Pi}]

Out[15]=

主値定積分

の不定積分を求める.

In[16]:= Integrate[1/x, x]

Out[16]=

における極限を計算し,それらの差を取る. を含んだおかしな結果が得られてしまう.

In[17]:= Limit[%, x -> 2] - Limit[%, x -> -1]

Out[17]=

この通常のリーマン定積分は発散してしまう.

In[18]:= Integrate[1/x, {x, -1, 2}]

Out[18]=

それでもコーシー主値は有限値になる.

In[19]:= Integrate[1/x, {x, -1, 2}, PrincipalValue->True]

Out[19]=

不定積分がパラメータを含むとき,パラメータの取り得るほとんどすべての値に対して正しい結果となる式を求めることができる.しかし,定積分となるとその限りではない.定積分で見られるよくある問題は,パラメータが特別な条件を満たす場合に限って定積分が収束する,ということがある.

求まる不定積分はすべての の条件に対して有効である.

In[20]:= Integrate[x^n, x]

Out[20]=

この定積分が収束するには, はある条件を満足しなければいけない.

In[21]:= Integrate[x^n, {x, 0, 1}]

Out[21]=

2を代入すると,条件は満たされる.

In[22]:= % /. n -> 2

Out[22]=

Integrateのオプション

を前提としたとき答は常に になる.

In[23]:= Integrate[x^n, {x, 0, 1}, Assumptions -> (n > 2)]

Out[23]=

定積分が収束するときでも,積分路に特異点があればパラメータが変化すると不連続な変化が生じる.場合によっては, Signのような関数を組み込むことで不連続性を考慮した答を単一式にまとめることは可能だが, Ifを使った方がまとめやすい場合もある.

積分の収束条件が Ifで与えられる.

In[24]:= Integrate[Sin[a x]/x, {x, 0, Infinity}]

Out[24]=

得られる結果は が実数であるという前提から求まる.

In[25]:= Integrate[Sin[a x]/x, {x, 0, Infinity},
Assumptions -> Im[a] == 0]

Out[25]=

グラフから, の関数として不連続なことが分かる.不連続性は における の持つ特異点に起因している.

In[26]:= Plot[%, {a, -5, 5}]

Out[26]=

Signを使った式では答を表しづらいため, Ifが代りに使われる.

In[27]:= Integrate[Sin[x] BesselJ[0, a x]/x, {x, 0, Infinity},
Assumptions -> Im[a] == 0]

Out[27]=

求まった の関数をプロットする.

In[28]:= Plot[Evaluate[%], {a, -5, 5}]

Out[28]=



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