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2.11.9 セルのオプション

Mathematicaはセルに極めて多くのオプションを提供する.フロントエンドの 「オプションインスペクタ」 (Option Inspector)メニューから,それらすべてのオプションにアクセスできる.オプションは,個々のセルのレベルに直接設定することもできるし,上位のレベルに設定して下位のレベルに継承させることもできる.

セルの代表的な表示オプション

すべてのオプションがデフォルトで与えられる Sectionスタイルのセルを作る.

In[1]:= CellPrint[Cell["ヘッディング", "Section"]]

セルの強調マークと背景色を指定して Sectionスタイルのセルを作る.

In[2]:= CellPrint[Cell["ヘッディング", "Section",
CellDingbat->"\[FilledCircle]", Background->GrayLevel[.7]]]

位置決めのオプション

オプション CellMarginsはセルの周りの上下左右の余白を設定するのに使われる.左右の余白は,フロントエンドの「書式」(Format)メニューの「ルーラーの表示」(Show Ruler)を選ぶと表示されるルーラーのマージンストップを使って,対話的に設定することができる.

いかなるオプションも,それがセルの四隅を参照するときは,Mathematica左,右, 下,上の形で指定する約束になっている.上と下に 0でない数を指定すると,CellMarginsはセルの上と下にそれだけの余白を取る.値は常にプリンタのポイント数で指定する.

こうするとセルの左に 50ポイントの余白,上下に 20ポイントの余白を取る.

In[3]:= CellPrint[Cell["最初のテキスト", "Text",
CellMargins->{{50, 0}, {20, 20}}]]

Mathematicaノートブックのほとんどすべての特性は何らかのオプションによって制御できる.もっと詳細に関する特性の代表はCellElementSpacings等の複数のオプションの集合である.これらのオプションはMathematicaのルールのリストとして与えられ,サブオプションの列にそれぞれの値を決めるものである.サブオプションの名前は記号でなく,普通,文字列である.

これは CellElementSpacingsに含まれるすべてのオプションを示す.

In[4]:= Options[SelectedNotebook[ ], CellElementSpacings]

Out[4]=

Mathematicaでは,テキストの中にセルを埋め込むことができる.オプション CellBaselineは,埋め込まれたセルとその前後のテキストとのベースラインの上下関係を決める.GridBoxのオプション GridBaselineと全く同様に,オプション CellBaselineはセルのどこをベースラインとみなすかを指定する.

式が埋め込まれたテキストのセル.式のベースラインは前後のテキストのベースラインと一致している.

ここでは,式の下端が前後のテキストのベースラインと一致している.

この位置関係は CellBaseline->Bottomと指定することによって実行される.

セルの補足情報に関するオプション

セルの内容に加えて,さまざまな補足情報を付加しておくと便利なことがある.

普通のMathematicaセッションで,カーネルの計算の入力と出力には順に In[n]:= Out[n]=のラベルが付けられる.オプション ShowCellLabelはこの入出力ラベルを表示するかしないかを決める.オプション CellLabelAutoDeleteは,セルの内容が修正されたときセルのラベルを消去するかしないかを決める.これによって In[n]:= Out[n]=のラベルが正しい順の計算を反映することになる.

セルタグは普通キーワードやその他の属性をセルに割り当てるのに使われる.これは NotebookFindのような関数で検索することができる.Mathematicaノートブックにおけるハイパーリンクで,検索先を指定するにはこのセルタグを使う.

オプション ConversionRulesは,"TeX" -> dataのようなルールのリストを与えることによって,セルの内容を外部に引き渡すときにフォーマットを変換する様式を指定する.これは,外部のファイルを読み込んでそれをMathematicaのフォーマットに変換したセル等で,もとのフォーマットを保存しておきたいときに特に役に立つ.

対話的な操作における特性を表すオプション

オプション DeletableCopyableSelectableEditableは,対話的に対応する操作が可能であるかどうかを指定する.ノートブックのレベルでこの設定を Falseにすると,それに含まれるすべてのセルをプロテクトすることができる.

たとえあるセルを編集可能としても,CellEditDuplicate->Trueとしておけば,実際に変更される前に Mathematicaはそのセルの内容をコピーする.Mathematicaカーネルが返した結果の書かれるセルには,普通このオプションが設定される.

評価に関するオプション

Mathematicaでは,それぞれのセルを別々のカーネルで評価させるようにできる.しかしほとんどの場合,Evaluatorオプションはフロントエンドの「カーネル」(Kernel)メニューを使ってノートブックのレベルに設定される.

Mathematicaの出力が書かれるセルのスタイルには,普通オプションCellAutoOverwrite Trueに設定されている.これによって,対応する入力を再び評価すると,以前の計算によって得られている結果は消去されて新たな結果が上書きされる.

オプション GeneratedCellは,フロントエンドによって対話的に作られたセルでなく,フロントエンドが外部から指令を受けて作られたセルに設定される.したがって,例えばカーネルが返す結果の書かれたセル,または CellPrint NotebookWrite等の関数によって作られたセルは GeneratedCell->Trueと設定される.

セルがプリントされるときの改ページに関するオプション

画面に表示されているノートブックは連続的にスクロールできる.しかし,ノートブックをプリントするときはどこで改ページするかを決めなければならない.改ページの設定が Automaticであると,Mathematicaは必要に応じて改ページを行う.一方 Trueは必ず改ページが行われ,Falseではその反対である.



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